井上尚弥vsフルトン戦の感想と動作の特徴

井上尚弥vsフルトン戦、面白い試合でしたね!!

フルトン選手はステップバックしやすいように後重心に構えていたので、強打対策か、ポイントで勝とうとしているように感じました。

また、わざと足を踏みに行って、井上選手の機動力を奪おうとしていたのではないかと思いました。反則にならないのかな?

井上選手の動作の特徴で面白いと思ったのが、右足を曲げた状態で水平移動しやすい動きを行っている点です。結果として、この足腰の動作が攻防に直接影響を及ぼす要因に思えました。

まず、攻撃において、ノーモーションの強打が井上選手の代名詞になっていると思います。

ノーモーションで強打を撃つことが出来るメカニズムとして、右足を曲げたまま膝を内側に回転させて腰を回す連動動作の上手さ、前後への重心移動の速さ等があると思います。これはピッチング等の投げる動作で見られる下半身の動きに似ています。

また、手は素早く前に出すだけで、当たる瞬間に関節をロックして衝撃を逃さないようにしていると思います。

つまり、強打に必要な体幹のうねりを上半身ではなく、骨盤の回転で行うことにより、上半身の動作が小さいノーモーションで打撃を行うことが出来ると思いわれます。

それに対して、フルトン選手は上半身主動の動きなので、パンチの予知がしやすくクリーンヒットが殆どありませんでした。

また、上半身と下半身の筋肉量の比も興味深いと思います。フルトン選手は上半身の筋量が多く、井上選手は下半身の筋量が多いと言う対極的な特徴があります。

計量のときにフルトン選手が大きいと騒がれていましたが、それは上半身の見た目の話であり、本質的にはトータルの筋肉量は大差無いはずです。

結果、下半身が重く、上半身が軽いと、上半身を素早く動かす事が出来るので、小刻みなフェイントや、顔を前に出し、ボディーを遠くして打たれ憎くするなど、ディフェンスに貢献している様に感じました。

階級制のスポーツであるボクシング、特に計量級と言う体重制限が厳しい状況に置いて、足腰を鍛えて、骨盤主動の強打、機動力を獲得することが効率の良い鍛え方だと感じました。

井上選手がどこまで行けるか楽しみですね!

#井上尚弥 #スティーブ・フルトン #ボクシング

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